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大学新入試、総合型選抜について

2020/08/27

あじばこプレス

    • 【大学新入試とは?】

      「大学入試が変わるらしい」ということは、保護者の皆さんも耳にしているかと思います。
      実はこの「大学入試の改革」こそ、日本の教育全体が大きく変わろうとしている「教育改革」のキモなのです。
      近年、国際化の急速な発展やAIをはじめとする技術革新などにより、社会構造も急激に変化してきました。しかも、これからどうなるのか予測が難しい時代です。だからこそ、多様な人々と協力しながら主体性を持って人生を切り開いていく力が重要になると考えられたのです。そのためには、身に付けた知識をもとに問題を発見し、答えを生み出し、「新たな価値を創造していく力」を備える必要があるのです。そのような人材を育てるため、日本の教育全体が大きく変わろうとしています。
      では具体的に何が必要なのか。それがこちらの「学力の3要素」です。

    • ≪学力の3要素≫

       ①:十分な知識・技能
       ②:①を基盤にして、問題に自ら解を見いだしていく思考力・判断力・表現力
       ③:①②の基になる、主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
      小学校から大学までの教育全体を変えていく上で、「大学入試」の存在こそ、大きなポイントになります。当然ですが「大学」に進学するには「入試」を突破しなければなりません。大学進学を見据えて高校・中学校・小学校などを選択することも珍しくありません。だからこそ、大学入試で「学力の3要素」がしっかりと身に付いているかを評価しようとしているのです。
      「学力の3要素」をしっかり評価する入試。それが「大学新入試」なのです。

    • 【大学新入試では何が変わる?】

      では実際に何が変わるのかをみていきましょう。

      ①「大学入試センター試験」から「大学入学共通テスト」へ名称が変更
      ・「知識・技能」に加えて、「思考力・判断力・表現力」を評価する問題が増える見込み

      ・「数Ⅰ」「数Ⅰ・数A」の試験時間が60分から70分へ変更。
      ※当初予定されていた記述式問題は出題されませんが、これまでと異なる形式・内容の出題が想定されています。

      ・英語の「筆記」が「リーディング」へ名称が変更
      ※センター試験では筆記:200点、リスニング:50点でしたが、共通テストでは、リーディング:100点、リスニング:100点に配点が変更され、より実際の英会話力を想定して評価するねらいがあります。

      大学入学共通テストに関しては、「英語4技能」(読む、書く、聞く、話す)を評価できるよう、民間の英語資格試験を採用する案もありましたが、最終的には見送られることになりました。
      なお、民間の英語資格試験については、大学ごとに出願要件や点数換算などに利用されていますので、大学個別の入試概要を確認しましょう。

      ②それぞれ入試の名称が変更。多面的・総合的な評価を目指す。
      ・名称の変更
      「一般入試」→「一般選抜」
      「AO入試」→「総合型選抜」
      「推薦入試」→「学校推薦型選抜」

      ・一般選抜では「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」も評価される。

      ・推薦入試で行われていた「自己推薦入試」は「総合型選抜」に区別が変更。

      ・総合型選抜と学校推薦型選抜では、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」も適切に評価されるように変更。
      調査書等の出願書類だけでなく、各大学が実施する評価方法等(※)または「大学入学共通テスト」のうち、少なくともいずれか一つの活用が必須となる。
      ※小論文等、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績など

      ・調査書の変更
      ※現行調査書の「指導上参考となる諸事項」の欄を拡充し、6項目に分けられ、より多様で詳しい内容が記載できるようになりました。また、枚数の制限も撤廃されました。

      新しい大学入試では、「知識」のみではなく、「学力の3要素」を評価する方針になります。これまで、知識重視になりがちであった「一般入試」では、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を評価するため、調査書や受験生本人が作成した「活動の記録」も積極的に活用するようになります。活用方法は大学により様々ですので、必ず大学個別の入試情報を確認するようにしましょう。
      また、総合型選抜や学校推薦型選抜では、「思考力・判断力・表現力」も適切に評価するようになります。ここでは「総合型選抜」がどのように変わるのか、詳しくみてみましょう。

    • 【総合型選抜とは?】

      これまで「AO入試」という名称で行われていた入試は、「総合型選抜」に名称が変わります。学校長の推薦が必要な「学校推薦型選抜」に対して、志願者自らの意思による公募制という特性があります。つまり、「他の大学ではなく、その大学に行きたい」という意思があるわけですから、「なぜその大学なのか」という理由が極めて重要になるのです。
      そのため、出願する際に必ず確認したいのが「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」です。大学によって「求める人材像」は多様ですから、志望する大学では、どのような考え方・取り組む姿勢・能力が求められているのかをしっかりと理解しましょう。
      大学案内やホームページに「3つのポリシー」として記載されていますので、確認しておくと良いでしょう。

      ≪3つのポリシー≫
       ①入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
       ②教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
       ③卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
      また、総合型選抜において欠かせない書類が「志望理由書」です。「その大学に行きたい」理由をまとめたシートで、出願書類に専用用紙を付けている大学もあります。原稿用紙形式や横書きのノート形式など、大学によって書式も異なります。
      入学したい理由、学びたい学問や身に付けたいこと、実現したい目標などをまとめます。
      「志望理由書」は面接の貴重な資料にもなりますから、提出する書類はコピーしておき、後で確認できるようにしましょう。面接に備えて、自分自身で想定質問を用意し、問答の練習をすることも効果的です。
      面接官は複数の場合もあり、大学によっては他の受験生と意見交換する形式もあります。緊張せずに考えを述べられるように、プレゼンテーション能力を高めておきましょう。

      なお、総合型選抜に変更される上で、押さえておくべき大きな変更点は、大学教育を受けるために必要な「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」を適切に評価するようになったことです。いわゆる「学力不問」という入試ではなくなり、小論文・プレゼンテーション・口頭試問などによる評価が必須化されました。実施する評価方法は大学によって異なりますので、受験する大学の入試要項などをしっかり確認しましょう。

      このように総合型選抜は、大学によって選抜方法が非常に多彩です。提出書類や条件、入試名称も様々ですので、大学個別の入試情報を必ず確認しましょう。今年は9月15日(火)以降に出願が可能となりますので、早めに確認して準備に取り掛かりましょう。

    • 【亜細亜大学の総合型選抜】

      亜細亜大学でも総合型選抜が実施され、下記の内容を予定しています。
      入試制度によって、募集する学科・求める学生像・出願資格などが異なりますので、希望する入試情報を確認するようにしましょう。

      ・ホスピタリティAO入試
      ・ホスピタリティ入試
      ・一芸一能入試
      ・グローバル人材育成入試
      ・同窓生子女入試
      ・スポーツ・文化活動入試

      試験によって小論文、集団討論・集団面接、学力基礎テストなどが実施されます。それぞれの試験内容を確認し、対策に取り組みましょう。
      また、出願や試験日などの入試スケジュールも試験によって異なりますので、合わせて確認することが大切です。

      総合型選抜は、個人の特徴を生かすことができる入試方式です。これまでの高校生活で打ち込んできたことや経験が皆さんの強みとなります。これまで取り組んできた活動をふまえて、大学でどのような学びにつなげたいのかを、しっかりと大学に伝えられるようにしましょう。

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